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久保建英は“75億円”で世界に挑む?―日本人移籍金ランキングで読み解くリアル市場価値

久保建英は“75億円”で世界に挑む?―日本人移籍金ランキングで読み解くリアル市場価値


パッと見ただけでは桁が多すぎて実感が湧かない“移籍金”――でも、その数字がわかると選手を眺める景色は一気に立体的になります。この記事を最後まで読むと、「ユーロと円の換算にまどわされず、日本人選手の市場価値を自分のものさしで測れる」ようになるコツをお届けします。もし興味があれば、DAZNホーダイで彼らのプレーを“元値以上”に味わうヒントも添えています。

スイスの『CIES Football Observatory』は、年齢、残り契約年数、出場時間、リーグレベル、クラブの財政力、報じられる移籍先の格など独自のアルゴリズムで推定移籍金を算出し、欧州クラブの実務担当も参照する“相場感の物差し”を提供してきました。今回彼らが公開した最新ランキングの世界1位はラミン・ヤマル(4億300万ユーロ=約665億円)。トップ10のほとんどがティーンエイジャーか20代前半であることを考えると、将来価値込みの“先物取引”がいかにシビアかが透けて見えます。

では、日本人選手はどこに立っているのか。以下はCIESが示したトップ10(ユーロ→概算円換算)と、数字だけではわからないワンポイントを添えたメモです。

  1. 久保建英(レアル・ソシエダ)4540万€ ≒75億円
    左利きの右WG/トップ下。“残契約2年”と“UCL常連クラブ”のダブルプレミアム。

  2. 三笘薫(ブライトン)2980万€ ≒49億円
    怪我明けでも高順位。来季CL出場権の行方が評価を左右しそう。

  3. 鈴木彩艶(パルマ)2080万€ ≒34億円
    GK市場のインフレを味方に“U23枠の星”。パルマ昇格で一気に値上がり。

  4. 堂安律(フライブルク)1860万€ ≒31億円
    両ウイング+インサイドで稼働。“代えの利きにくい器用さ”が過小評価されがち?

  5. 中村敬斗(スタッド・ランス)1660万€ ≒27億円
    仏リーグでの対人強度適応が好感触。ラ・リーガ行きを囁かれるのは守備貢献ゆえ。


次回は6位以下の選手をチェックしながら、“円安時代に日本人が割安に映る仕組み”をひもといていきます。

6位から10位の顔ぶれも、数字の“裏側”を覗くと見え方がガラッと変わります。

6位はマインツで守備職人ぶりを磨く佐野海舟(1630万€≒26億円)。ボール奪取の成功率とパス前進距離がブンデス平均を大きく上回り、「地味だけど手離せない選手」の典型例と評価されています。

7位はフェイエノールトの点取り屋・上田綺世(1300万€≒21億円)。右足ワンタッチ決定率がリーグのトップクラスで、“触れば入る”感覚は欧州中堅クラブが虎視眈々と狙うストライカー像にピタリ。

8位モナコの南野拓実(1250万€≒20億円)は、今季リーグアンで「得点+アシスト=二桁」に乗せたことで評価を回復。PSG戦でも結果を出した“強豪キラー”のタグが地味に効いています。

9位セルティックの前田大然(1090万€≒18億円)は、90分換算走行距離&スプリント回数がプレミア上位陣と遜色なく、リクルート部門が「戦術トリガーとして最適」とみなすタイプ。

10位リーズの田中碧(1030万€≒17億円)は、中盤リセール市場で高評価される“二列目プレス×チャンスメイク”のハイブリッド型。残り契約年数が短いほどバーゲンに映る可能性も。

――ここでよく聞かれる疑問を、先回りして3つだけ。

Q1. ユーロ表示と円表示、どちらで見るべき?
→ユーロで把握しておくと他国選手との相場比較が楽。円換算は“ケタ感ショック”を楽しむスパイスと割り切るのがコツ。

Q2. 三笘が怪我明けでも高額なのは?
→CIESは「負傷歴」を減点項目に入れつつ、復帰後のプレー強度が一定期間保たれれば即座に補正を掛け直すため。CL出場可否より攻撃効率回復が鍵。

Q3. 鈴木彩艶がトップ3に入った理由?
→有望な若手GKが補強リスト上位に並ぶ“ポスト・ノイアー世代”の需要急増が背景。U23代表歴が“ホームグロウン枠”として計上されるリーグもあり、複利的に上積みが生まれている。

 

ここまでで、「数字の“なぜ”が少し腑に落ちたかも」と感じていただけたら嬉しいです。もし興味があれば、DAZNホーダイで彼ら10人の試合を追いながら、自分なりの相場感覚を育ててみてください。推定移籍金の桁が“ただの話題”から“観戦を深くする調味料”に変わるはずです。

──そして、ここからは数字の“背景”をもう一段深く覗いてみましょう。最初のテーマはもちろん、久保建英の「75億円」という評価額です。桁だけ眺めると途方もない金額ですが、内訳を分解すると「どの要素が何%を押し上げているのか」が驚くほど透けてきます。

スペイン市場が抱える“ふたつのプレミアム”

ラ・リーガは近年、放映権収入の再配分とサラリーキャップの厳格化で“格差縮小”を進めています。上位クラブでも人件費を抑えつつ**「若手への投資→売却益」**というモデルを強化しており、その筆頭格がレアル・ソシエダ。彼らは自前のカンテラ出身者と買い取った原石をブレンドし、CL常連の椅子を確保することで――

  1. UCLボーナス(年間+約5〜6億円)

  2. 放映権分配金(中堅クラブ比で約1.5倍)

という“固定収入の安定化”を実現。結果として、ソシエダのようなクラブが抱えるスター候補は**「残り契約が短くても値下げに応じにくい」という相場観を生みました。CIESはこれを“リーグ&財務体質プレミアム”として係数化し、久保の価格に約10〜12%**上乗せしています。

残契約2年×リリース条項の“両刃”

一般的に契約残り2年を切ると移籍金は右肩下がり――が定説ですが、スペインには**リリース条項(バイアウト)が存在するため話は単純ではありません。久保の現行条項は6000万€**と報じられていますが、この金額が“絶対的な上限”になるかといえばそうでもないのです。

  • A. 条項の適用条件
    バイアウトは「選手側が一括支払い→登録抹消→買い手クラブへ移籍」という形式を取るため、実務上はクラブ間交渉で分割払いに落ち着くことが多い。

  • B. 年俸&手数料の“埋め戻し”
    条項額をそのまま払う代わりに年俸を抑えたり、逆に分割払い+年俸アップでバランスを取る――そこで総コストが再計算され、**“実質移籍金”**が再び上振れする。

CIESは「契約2年」と「条項6000万€」の中間点を取り、**4540万€**という“今すぐ動いた場合の市場実勢値”を算出したわけです。

“得意ゾーン×希少ポジション”の数値化

久保のポジション表記は“RW/AM”ですが、ソシエダでは実際に――

  • 右ハーフスペースで最終局面パス数 ラ・リーガ2位

  • プレスバック成功数90分平均でチームトップ

という二刀流ロールを務めています。CIESのアルゴリズムでは、「右利きWG」と「左利きWG」を別カテゴリに分け、さらに“中央侵入頻度”“守備タスク寄与度”を細目化。結果、『代替可能性の低さ』係数が1.18と高く算定され、これだけで約6〜7百万€が上乗せされる計算です。

バルサ復帰条項が評価に含まれない理由

かつて存在したバルサ優先買い戻しオプションは、「1シーズン毎更新、かつ久保が特定の出場時間を満たさない場合失効」という条件付き。今季ここをクリアしたため実質的に凍結状態となり、市場評価からは取り除かれています。逆に言えば――バルサが再接近する場合は**“通常の買い手”**として扱われ、条項額+交渉ボーナスを払う立場に。クラブ間のパワーバランスが一変した象徴と言えるでしょう。

ソシエダが描く“次の一手”

もし興味があれば……と前置きしたうえで、ソシエダが本気で値を吊り上げるなら来季CLラウンド16到達+契約延長オファーが最適解。成績ボーナスで選手本人にインセンティブを積みつつ、延長1年分=残契約3年へのリセットを実現できれば、**“2年後でも4000万€超”**という持続的資産に化けます。

そう、久保の“75億円”は単なる今の瞬間値ではなく、「ソシエダが営業利益を最大化するための動かし難い資本」として計算されている――これが今回の肝。移籍金のニュースを眺めるたびに、その奥で動くクラブ経営の打算まで想像してみると、観戦体験がぐっと味わい深くなるはずです。

 

ここまでの掘り下げで“数字の階層”を一段下りた感覚を掴めたでしょうか?
次は、三笘薫と鈴木彩艶――“数字では測りにくい伸びしろ”を秘めた2人を軸に、ランキング中位勢の価値変動を追っていきます。

三笘は今季、負傷離脱でリーグ戦を10試合ほど欠場しながらも、ブライトンのリーグ8位フィニッシュに10ゴール11アシストで直結しました。CL圏内には届かなかったものの(最終勝点61)nbcsports.com、チーム全体の決定機創出の27%を一人で担ったインパクトは変わらず。CIESのアルゴリズムは「怪我リスク」を減点する一方、復帰後の出場時間あたりパフォーマンスがリーグ平均の1.4倍に跳ね上がったことで**−10%→+7%**へリバウンド補正を掛けています。要は、“怪我をしても戻れば爆発する”選手は、市場が値引きし切れない――これが2980万€の根拠です。

一方で三笘の評価額には“プレミア放映権ボーナス”が約6百万€上乗せされています。プレミア勢がCL出場を逃した場合でも、放映権とスポンサー料だけで他国上位クラブ並みのキャッシュフローを確保できるため、「売り手が渋る→買い手が強気」という構図が生まれやすい。ここが久保とは異なる“プレミア特有の値付けロジック”です。

GK市場の主役に躍り出た鈴木彩艶は、セリエBからセリエA昇格を決めたパルマの“昇格ボーナス”を最大限享受しています。昇格クラブは放映権分配金の前借りをテコに補強へ動くため、若手GKを売却益込みで抱える意義が高い。鈴木は守備ユニット全体のXG抑制に対し“+4.1セーブ”を記録、これは“中堅クラブ平均GKの約2シーズン分”に当たる数字で、U23枠内トップの評価。GKはフィールドプレーヤーに比べて“消耗しにくい資産”として評価期間が長く、CIESは「残契約3年=短いようで長い」特性を最大化し2080万€を算出しました。

加えて、近年はノイアー以降の世代交代が一気に進み、移籍市場の**“GKインフレ”**が顕在化。リヴァプールのケレハー移籍噂で25百万€、ベンフィカのトルビンで30百万€といった報道がベンチマークとなり、鈴木の値札が“割安に映る”現象が起きています。つまり買い手クラブの視点では「今の市場なら、20百万€台前半で正守護神候補を取れるのはバーゲン」という逆説的ロジックが働く。ここに“ポスト五輪代表GK”という広告価値が重ねられれば、パルマは来夏でも倍額近い売却益を狙える算段です。

堂安律、中村敬斗、佐野海舟の“マルチロール”組も数字の読み方に一癖あります。例えば堂安は「右WG/右IH/トップ下」の3ポジションにまたがる出場時間が全体の85%を占め、“ポジション別評価”で分散しがちな指標を稼ぎにくい。CIESはこれを**“代替可能性+守備貢献バランス”**係数で補正し、シングルロール選手よりやや高めの1.08を適用。守備タスクをこなす選手ほど、契約残りが2年を切っても値崩れしにくい傾向があるのはこの係数が効くからです。

前田大然や田中碧は、リーグ外のスカウトが可視化しやすい走行距離・スプリント・プレス成功数などテンプレ指標で評価を底上げされやすいタイプ。その一方で“アジアマーケット効果”を過大に織り込むクラブは減りつつあり、スポンサー収入ボーナス係数はピーク時の半分以下。結果として1000万€前後の“手頃なユーティリティ”に落ち着いています。

もし興味があれば――ランキングをただ読むだけでなく、“数字が上下するポイント”をメモして観戦すると面白さが倍増します。怪我、契約延長、ポジション変更、チーム戦術の更新……試合ごとに「いま+◯%」「ここで−△%?」と自分なりにシミュレーションしてみると、もはや移籍市場そのものが”第二のリーグ”のように感じられるはず。

次はいよいよラスト。円安が続くなかで日本人選手の価値が世界市場でどう映るのか、そして2026年W杯・2030年W杯を見越した“ブランド価値プレミアム”がどこまで膨らむのか――一歩先の未来を覗いてみましょう。

円安が続くいま、日本人選手の“値札”は世界の買い手にどう映るのか――結論から言えば、為替とリーグの給与キャップが組み合わさると「想像以上に割安に見える瞬間」が訪れます。たとえば1ユーロ=175円という水準では、久保建英の4540万€は円換算で約75億円でも、プレミアの会計担当が支払う実感は「為替差益を含めたら年俸込みで想定内」。リーガ勢はサラリーキャップで年俸総額が縛られ、移籍金そのものを引き上げて収支を整える傾向があるため、円安が進むほど「日本人選手は買い得」に映る逆転現象が起こりやすいわけです。

さらにプレミアリーグは来季放映権料が年間68億ポンド規模に達する見通しで、アジア向けコンテンツ強化を掲げています。もし興味があれば…と前置きしつつ数字を覗くと、アジア市場の視聴者獲得1%アップで各クラブに流れ込む追加収入はざっくり数百万ポンド。ブライトンが三笘のユニフォーム売上だけでシーズン合計10万着を越えたという社内資料も囁かれ、移籍金を回収する“出口戦略”が以前より具体的に描けるのです。アジアマーケットを過大評価する時代は終わったと言われますが、“過小評価しすぎない”ための保険として日本人タレントは依然魅力的――これが放映権バブルと重なる構図です。

そして2026年北中米W杯、2030年W杯(スペイン・ポルトガル・モロッコ共催案)を見据えると、選手個々のブランド価値もプレミアムを帯びます。W杯イヤーにはスポンサー契約が一斉に更新されるため、国際映像に映るスター候補を安値で囲い込む動きが加速。久保や三笘が“大会の顔”クラスに化ければ、推定移籍金はプラス20〜30%跳ねるシナリオも現実味を帯びます。逆に言えば、クラブが今夏~来夏のタイミングで動かなければ、再来年には“高くて手が出ない”ステージに到達しているかもしれません。

ここで、もし興味があれば…**“観戦チェックリスト”**を手元に置いて試合を追ってみてください。

  • ボールロスト後5秒以内にプレスへ戻る回数

  • 30m以上のスプリントから得点機に直結したプレー数

  • パス交換の起点になったハーフスペース侵入回数

  • 契約延長や代理人交代などオフピッチの動き

これらは移籍金アルゴリズムが実際に参照する指標とリンクしており、「今日の試合で+◯%」と自分なりにメモするだけで、市場相場を先読みする小さな楽しみが増えます。

さて、3回にわたって“数字の裏側”を旅してきましたが、最後にまとめをひとこと。移籍金は単なる金額でなく、リーグ構造・為替・スポンサーシップ・W杯という多層レイヤーが織り成す“動く物語”です。数字の変動を追うだけで、試合を観る視点がぐっと多彩になります。もし興味があれば、DMM×DAZNホーダイで日本人選手の“現在地”をライブと見逃し配信で追いかけ、あなた自身の“相場観”を育ててみてください。

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